世界の現実を見てみると、「飢えと貧困」や疫病の増大、局地的紛争による社会不安の増大など必ずしも社会の持続的発展に逆こうするような事象が多く現出している。このような状況のなかで20世紀の福祉の中からプラスの遺産を腑分けする作業とともに、21世紀に向けた世界の社会福祉との共生・共存を目指して、グローバルな視点からの福祉課題の追求がなされている。そのなかで、2005年中に生じたオーストラリアの社会福祉の動向について、社会の政治経済の状況から、高齢者、障がい者、子どもと家庭、所得保障の各領域に分け概観している。
「オーストラリア」