「粤港澳大灣區」という蜃気楼
2019年2月18日、中国共産党と国務院の連名で「大灣區發展規劃綱要」が発表された。これは香港・マカオという二つの特別行政区と広東省珠江デルタの9市を一つの経済圏として、ニューヨーク・サンフランシスコ・東京という既存の世界三大ベイエリアに匹敵する国際的経済ハブに育てようとするプロジェクトのガイドラインである。しかし、この計画の核となる港珠澳大橋の利用は伸びず、運転免許などの資格の相互認証にはマカオ・香港市民の反対がある。pp.78-83
『東亜』第623号、2019年5月(霞山会)