福祉専門職養成教育における文化人類学の可能性
日本文化人類学会第49回研究大会
福祉専門職養成教育における文化人類学の可能性について考察を試みた。文化人類学が培ってきた質的調査は周辺諸学との学際的な成果をもたらした半面、ともすればデータ収集・分析の技法として切り売りされ消費されてしまった側面もあった。本発表では、そのような表面的な「役に立つ」論を越えて「実践人文学」としての文化人類学が、同様に「人文学的思考・アプローチ」が求められる福祉実践の領域においていかなる可能性を持ちうるのか、発表者の15年間にわたる教育実践に基づいて考察を試みた。