文化を「誰が」「誰に」語ってきたのか―北アメリカ先住民・グィッチン社会における「文化の語り手」と「語る相手」の変遷」
井上敏昭
日本文化人類学会第56回研究大会
日本文化人類学会
明治大学駿河台キャンパス
https://jasca056.jimdofree.com/
アラスカからカナダの先住民グィッチンの外部社会との交渉史とかれらの研究史を重ね、「誰が」「誰に」「何を目的として」グィッチン文化を語ってきたのかを考察する。かれらは他者の関心のみに基づいた一方的な語りを拒絶するとともに、自らが研究主体となって自文化研究を立ち上げていった。ここでは「その語りが誰に向けて/誰のためになされているのか」という点にも着目する必要がある。