ユーロ圏家計金融消費調査にみる不均一性と資産格差
本稿は、ユーロシステムが公表しているユーロ圏家計の金融消費調査(HFCS)から、ユーロ圏家計の不均一性及び資産格差の状況とその要因を明らかにする。 ユーロ圏が厳しい経済状況にあった 2010 年から 2014 年にかけて家計の純資産は減少したが、その悪化率は純資産が少ない世帯ほど大きく、国によっても状況は異なっていた。た純資産水準に大きな影響を与えているのが住宅保有率の違いであり、住宅保有率が高い国ほど国内資産格差は小さい。
季刊 個人金融2018年秋号/一般財団法人ゆうちょ財団