「こそあど」と空間表現
佐久間鼎の指示詞論を振り返り、特に指示詞と代名詞の対応関係を検討して、指示詞が基準物(参照点となる物)とともに一つのゲシュタルトを作る物」という認知的な構図を表わすことを示した。また、「場所」と「位置」を区別したうえで、指示詞をマエ・ウシロなどの「相対名詞」と比較した。そして、どちらも同じ視覚的構図の中で用いられ、かつ、関数に似た性質をもち、位置を示す空間表現であることを論じた。
『城西国際大学紀要』
城西国際大学
第10巻
第2号