「雨が降る」「空が晴れる」など東京方言での気象・天候を表す表現を文法と意味の観点から分析し、4つの類型に分類した。第1の類型は「現象の名詞+動詞」で、ここ現象が動詞的概念によって表現され、主語と述語の分節が弱い。第2の類型は、現象を動詞がほぼすべて言い表していて、主語名詞は現象の背景、場所・空間、時間を表す語である。第3の類型は「場所/時間の名詞+は(が)+現象の名詞+だ」という形式、第4の類型は「現象の名詞+に+なる」「現象の形容詞+なる」という形式をとり、それぞれの名詞と形容詞は第1の類型の名詞と第2の類型の動詞から派生した名詞であった。