W. G. アストンの『文語文典』における「活用しない主要語」の改訂 ――記述の視点の変化と人代名詞・指示代名詞の体系の再編――
幕末から明治期の英国人外交官 W.G. Astonの『文語文典』のうち、「活用しない主要語」の記述を全ての版で検討した。本稿では、アストンがどのような点に着目して文法を記述したかを考慮し、初版と比較して第2版以降を比較した。その結果、アストンが形態論と通時的視点からの記述を整理したことを示した。また、指示詞の記述について、アストンが人代名詞との体系性を捉えた考察を行って、代名詞の体系を再編したことを示した。
城西国際大学紀要
第24巻
第2号