マクロライド系免疫抑制剤ラパマシン(RPM)の唾液腺への影響についての報告は殆どない。そこで、ラットの組織に対するRPM投与の影響を検討した。正常ラット及び免疫賦活化したラットの頸部リンパ節、胸腺及び耳下腺の全蛋白合成量はRPMにより低下する傾向は見られた。驚くべきことに、顎下腺の蛋白合成を増加させた。免疫組織ではFK506はRPMによる抑制作用を増強したが、唾液腺では両剤の併用により蛋白質合成系は脱制御へ向かった。従って、RPMとFK506の併用は唾液腺において強い毒性を示す可能性が考えられる。
(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)