胸腺ホルモンfacteur thymique serique (FTS)は、様々な生体防御効果が確認されている。しかし、その遺伝子は明らかにされていない。そこで、FTS前駆体の分離・同定を試みた。ウシ、ブタ、ラットの各種臓器の細胞質抽出液を調製し、FTS抗体を用いてWestern blot analysisを行ったところ、hemoglobinの内部配列と一致した。hemoglobin-アフィニティーカラムクロマトで62kDaのタンパク質が結合したことから、FTSまたはその前駆体が亜鉛イオンを介してhemoglobinと複合体を形成していることが示唆された。
(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)