ポリアミンが細胞増殖にどのように関わっているかを、in vitro蛋白質合成系及び脂質過酸化の系で検討した。大腸菌の無細胞系における蛋白質合成への種々のポリアミン誘導体による促進率を比較した。30℃では促進率がSPD>SP=TSPであったが、37℃では、3種の促進率が等しくなった。AcSPとAcSPDは、蛋白質合成の至適Mg2+濃度を上昇させ、SPあるいはSPDと同時に添加するとポリアミンによる促進効果を保ったまま至適Mg2+濃度を上昇させた。膜とポリアミンの相互作用を脂質過酸化で検討したところ、上記ポリアミン誘導体は蛋白質合成と同じような傾向を示した。
(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)