O-アリルフェノールのパラジウム-炭素による簡便な脱アリル化
第31回反応と合成の進歩シンポジウム 徳島
水酸基の保護基の一つであるアリル基は、酸やアルカリなどに安定なため、緩和な脱保護法がほとんど報告されていなかった。我々はクラウンエーテルを組み込んだシクロファン類の合成研究中、O-アリルフェノールのPd/Cを用いた接触還元(10%Pd/C, H2, KOH-MeOH)で脱アリル化反応が進行することを見い出した。我々は、本反応が簡便な脱アリル化反応になりうると考え、最適条件の探索と種々のO-アリルフェノールに対する反応を検討した。