Impact of vaccine therapy using nuclear histone H1 on allograft survival in experimental organ transplantation.
抗ヒストンH1自己抗体が免疫抑制活性を有し肝臓移植後の免疫寛容を誘導することが報告されている。本研究ではヒストンH1をワクチン投与し、血中抗ヒストンH1抗体価を上昇させることで肝臓移植の免疫寛容を誘導できるかどうかを確認した。異所性移植モデルを用いた実験により、血清中抗ヒストンH1抗体価を上昇させた状態で異所性移植を行ったとき、移植片が急性拒絶を免れTh2優位型の免疫応答が誘導されたことから肝臓移植患者へのヒストンH1のワクチン的な投与によって免疫抑制因子を誘導できることが示唆された。PP.147-152
Transpl. Immunol.17巻3号