2002年はUNDPが「人間開発報告」と題する年次報告書を公表してから12年目を迎える。当初の「人間開発報告」では、人間の健康、教育そして各人が持つ購買力PPP、この三つを指標として人間開発指数を作成し、各国の順位をつけていた。しかしこの三つの指標は、単に平均的に数値を加算する分析方法がとられたため、多くの批判が寄せられた。これに対し、1996年度には新たに潜在能力貧困測定(CPM)が導入された。これは所得面からの貧困測定を補強するためのもので、健康を保つ能力、健康な出産が出来る能力、知識を得る能力などからなり、この平均値が低くなるほど貧困の度合いが小さくなる。
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