プラトン『メノン』篇78cのせりふの振り分け、句読法について
プラトン『メノン』篇78cについて、現代の校訂本のせりふの振り分けと句読法は、19世紀のSehrwaldの提案に基づくもので、ほとんど議論なく受け入れられてきたが、中世写本の句読法、直説法能動態現在形一人称単数の動詞の用法、『メノン』篇の前後の文脈、作者の人物造型から再考すると、中世写本の伝承は依然有力であることを論ずる。
『フィロロギカ』4(2009), 47-53