「日本帝国陸軍示達(1941.1.8)『戦陣訓』死生観に謂う行動規範「悠久の大義に生くる」の構想と適用とに内含される指嗾」
『戦陣訓』(1941)における倫理規則「悠久の大義に生くることを悦びとすべし」について、①井上哲次郎ほか(1941)『戦陣訓本義』における対功利主義・平等主義・自由主義としての「全体主義的正義論」の理論的要石である「天壌無窮の神勅」の含意である<普遍者の臨在>の理路、また、②同時代資料に基づく適用文脈の倫理、以上①②を批判的に吟味することを通して、当該規則に内願する指嗾を論ずる。