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Basic information
3年保育の幼稚園の幼児を対象に自由遊び場面の自然観察によってデータを収集し,特に幼稚園生活2年目の過ごしている4 歳児について年度の前期と後期(2008年5 ~ 7月と2008年10~12月)における発達過程を検討した。観察されたエピソードごとに発生状況を「意見の相違」「資源の制限」「権利の侵害」に分類し,保育者の介入や幼 児の処理方略について検討を行った。その結果,4歳児では年間を通じて保育者の介入頻度が減少しており,特に資源の制限時にはほとんど介入が見られなくなった。また,保育者が介入する際には,後半になるとより一層幼児自身に考えさせる介入をすることがわかった。また,同じ集団での経験を積むと,ただ多様な方略を試すよりも,葛藤の場面に応じ,それぞれに適当な方略選択に収束していくことが示唆された。 |