発声による口腔構音器官の運動が、嚥下における口腔準備期および口腔期に影響する可能性がある。介護予防事業では発声訓練や構音訓練を含む口腔機能訓練が行われ、その効果報告は多数ある。
我々は、高齢者の日常性を重視した「発話」を活用した嚥下機能維持・向上ケアモデルの構築を目指し、これまでに、「朗読」(受動的発話:単音節7000個)による発声は嚥下関連筋群を活性化させ嚥下時間を短縮させることを報告した。
今回は、自己の人生を再評価することで自尊心を向上させる「昔語り」(能動的発話)を発声訓練とする「昔語り」と、「朗読」が嚥下機能及び心身に与える効果を明らかにする。
実験調査