新潟県の妊産婦保護事業 その2 ―乳幼児愛護デーの展開―
新潟県の乳幼児愛護デーのは様々な主体による多様な活動が実施され、戦時下においても継続されていた。この背景には県社会事業協会の力が大きく関わっていた。妊産婦保護も行われたが目的はあくまでも乳幼児死亡率低減のためであり、母の権利が認められたものではなかったうえ、ようやく目が向けられた母自身の精神状態や経済生活問題への対応は、戦争突入により母の権利という視点から検討されるには至らなかった。pp.43~52
草の根福祉 第43号