咬合が脳卒中片麻痺者歩行の対称性に及ぼす影響について
第52回日本理学療法学術大会
咬合が片麻痺者の非対称性歩行にどのように寄与するのか検討し、咬合が片麻痺者に対して歩行変動を軽減させ、歩行安定性の改善に寄与する可能性があることが示された。しかし、非対称性歩行に関しては、対称性改善の傾向を認めたものの統計学的有意差は認められなかった。片麻痺者の咬合力には麻痺側と非麻痺側に差があることを述べた報告(川坂ら)などから伺われるように、習慣性咬合位歩行では咬合力の左右差が生じていることが予想される。今後は咬合力における詳細分析とともに検証していく必要があると考える。