脳卒中片麻痺者における立ち上がり動作時の関節運動的特徴　―体幹下肢の関節運動からみた検討―

第54回日本リハビリテーション医学会学術集会

脳卒中片麻痺者の立ち上がり動作を、上方移動開始時における身体重心(COG)と足圧中心(COP)の前後方向(y軸上)の位置関係でみた場合、COGyがCOPyより前方にあるタイプ(タイプA)と、後方にあるタイプ(タイプB) の2つの動作パターンが存在することが示された。立ち上がり練習法に関する臨床応用の検討をするためにタイプAとタイプBの違いを生じさせている特徴的な関節運動を検討した結果、脳卒中片麻痺者に対する立ち上がり練習には膝関節運動が重要であることが示された。さらにタイプAに対して体幹股関節運動の必要性も示唆された。