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Name Kouki Taniuchi
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Title

右被殻出血患者におけるウェルウォークWW-1000 使用報告 

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第17回日本神経理学療法学会学術大会

Publication Date

2019/09/29

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Summary

【目的】近年、リハビリテーション領域においてロボットの導入が注目されており、脳卒中治療ガイドライン2015 では歩行補助ロボットを用いた歩行訓練はグレードB で推奨されている。ウェルウォークWW-1000(以下、WW)は症例に合わせた難易度の調整や歩行状態のフィードバック機能など、運動学習理論に基づいたリハビリテーション支援機器である。今回、右被殻出血を呈した症例に対してWWを使用し歩行獲得に至ったため報告する。
【症例紹介】症例は右被殻出血を呈した55歳男性で、発症より27病日に当院回復期病棟へ入院。入院時所見としてはBrunnstrom-stage 下肢Ⅱ、感覚障害は表在・深部ともに中等度鈍麻、SIAS体幹項目:垂直性2点であった。立位保持はつかまり立ち可能、歩行は麻痺側立脚・遊脚期ともに全介助を要し歩行FIM1点、また非麻痺側の立脚期では非麻痺側下肢の突っ張りが強く体重移動が困難であった。35病日よりWWアプローチを開始し、機器搭載の視覚・音声フィードバック機能,段階的なアシスト調整を随時行なった。
【経過】WW使用期間は35病日から見守り歩行が可能となった70病日とし、A期は理学療法士2名で介助(ロボット脚の振出し及び重心移動の介助)を実施した期間、B期は理学療法士1名で最少介助を実施した期間、C期は口頭支持のみ実施した期間とした。またA期及びB期は体幹支持ハーネスを使用し体重の免荷量を調節、C期は転倒防止ハーネスを使用した。次にWW設定及び麻痺側荷重量をA1(35病日)→A2(43病日)→B1(45病日)→B2(54病日)→C1(56病日)→C2(70病日)の順に示す。WW設定は、膝伸展アシスト10→10→8→8→8→7.5、振出しアシスト6→6→6→5→5→4、平均速度(km/h)0.57→0.67→0.63→0.68→0.68→1.01。麻痺側荷重量(%BH)74.3→77.0→68.8→77.0→75.6→82.8。歩行FIMに関しては、60病日4点杖+AFOにてFIM4点、第70病日T字杖+AFOにてFIM5点、当院退院時にはT字杖+AFOにてFIM6点になった。
【結論】A期からB期は体重の免荷量を調節し麻痺側及び非麻痺側への重心移動を課題とした。次にWW歩行が見守りで可能となった時点でC期に移行し体幹の垂直性及び麻痺側荷重量の増大を課題として段階的にアシスト調整を行った。よって本症例は重度片麻痺を呈していたが、課題難易度に応じた段階的なアシスト及び適切なフィードバックによる効率的な運動学習によって歩行を獲得することができたと推察する。
総合リハビリテーション伊予病院

Major Achivement