本発表では言語能力と高次思考力の向上を目指した韓国語の授業実践の成果と課題を報告する。教養科目としての韓国語を学ぶ学習者30名と、ある研修で来日した韓国人大学生30名の交流会を行った結果、韓国語学習者から韓国人大学生が帰国した後も継続的な交流をしたいという要望が聞かれた。そこで、交流会で韓国人大学生から得られた情報を分析し、ブレインストーミング法を応用したテーマと内容の決定、さらにはそのテーマと内容に基づいた成果物の発信を行うプロジェクト型の学習を進めた。本発表では、韓国語学習者が、韓国人留学生に関する情報の分析をいかに分析し、成果物に関するテーマと内容の決定を行い、さらには言語学習がどのように生かされたのかを報告し、入門レベルの日韓交流学習において得られる成果と今後の課題について論じた。