本プロジェクトでは、日中韓の5大学が連携し、絵本の翻訳(やさしい日本語へのリライトも含む)を行い、様々な背景を持つ子どもたちを対象に絵本読み聞かせ会を展開するプロジェクトを展開している。本発表ではそのプロジェクトの中でも、2021年に展開した以下の内容を取り上げる。本学国際文化学科日韓交流ゼミ(以下:J大学)は宮城学院女子大学日本語教育ゼミ(以下:M大学)と連携し、韓国絵本を媒介とした活動を実施した。具体的にはJ大学が韓国絵本を韓国語から日本語母語話向けの日本語(以下:母語話者向け)に翻訳し、M大学はその母語話者向けを「やさしい日本語」にリライトするとともに、両大学の学生が2つの混成グループをつくり、2021年12月に韓国絵本読み聞かせ会を開催した。本発表ではこの混成グループの1つに注目し、越境を通じて創り出された学生の主体的活動の全容と学生に起きた変容について、実践者である学生(堀越)と担当教員(中川)の視点から探る。
共同発表者:堀越春香