我々は,過去の研究において,変形性膝関節症の程度を調べるために用いられているレントゲンによる大腿脛骨の計測を,下肢の特徴点に取り付けたマーカ位置から推測する方法を提案した.今回は,新たにマーカレスの方法を提案しその評価を行ったので報告する.計測には下肢の解剖学的な知見に基づき,関心領域を体表画像の大腿骨部と脛骨部に指定し,大腿骨部と脛骨部の中線の交点を算出した.マーカレス手法によって求めた外側角とFTAとの相関は正の中程度の相関(r=0.665,p<0.05)が認められた.の結果から,下肢の特徴点へマーカを貼付しない手法は有効性があると考える.