欧州統合とドイツ連邦制――欧州連合、ドイツ連邦、ドイツ諸州の相互関係を中心に
本論文では、ドイツの連邦制と欧州統合の関連を事例として、超国家共同体、国民国家、サブ・ナショナル政府(州)の三者が、どのように影響しあい、三者間の関係がどのように変容したかを明らかにした。またドイツの連邦と州の政府間システムに欧州統合が与えた影響も論じた。最終的には、超国家的地域統合の進展が、国民国家の主権を侵食すると共に、サブ・ナショナル政府の統治能力を増大させると言う命題が、限定的には妥当することを明らかにした。PP.23~36
『城西国際大学紀要』第6巻、第2号