佐久間鼎の指示詞論―その背景の考察―
『現代日本語の表現と語法』における佐久間鼎の指示論を、初出誌をあたったうえで考察した。その結果、言語学とは説明科学であり、論理の学に対する「事理の学」であること、言語表現とは言語以前の思考の表現形式であること、ソシュールのラング・ランガージュ・パロールの概念から「発言」「発言事態」へと発展し、言語が社会的事実であることが強調されていたことを明らかにした。
『城西国際大学紀要』
城西国際大学
第11巻
第2号