実習記録については法改正前から課題として指摘されてきたが、具体的な書き方については、実習担当教員(以下、教員)、実習指導者(以下、指導者)の指導に委ねてきた。この指導は、実習生を混乱させ、記録の不備が実習評価にも大きく影響される要因となった。しかし、法改正後の実習指導体制の観点から考えると、この課題は教育現場と実践現場との指導に関する連携不足の問題であり、双方で指導内容を協議し、さらに実習生の視点も含めた3者で共有しながら取り組むことが必要ではないかと考えた。そこで本研究では、教員と指導者による実習記録に必要な指導の視点と達成項目を協議し、その成果を実習生に示し、3者で指導の視点を共有し、活用できるような指導表を作成することを目的とする。