社会福祉士及び介護福祉士法が制定されてから20年が経ち、2007年に社会福祉士養成カリキュラムや4週間の実習内容について大幅な改正がなされた。
特に、実習指導体制について、教育現場と実践現場が双方で、実習指導に関する3つの枠組み「マネジメント」、「プログラム」、「スーパービジョン」を活用し、教育や指導を行うことが示された。
この実践報告では、法改正後における2009年度から2012年度までの実習指導体制構築に向けた取り組みを示す。具体的には、毎年度実施してきた「実習反省会」と「実習意見交換会」の資料を活用し、上記3つの枠組みに沿って精査した。
その結果、法改正後の指導において特に重視されている「プログラム」や「スーパービジョン」について議論を重ねてきたことが明らかになった。以上の取り組みを通して両者の教育、指導内容の共有が行われ、有機的な実習指導体制を構築しつつあることが確認された。今後の課題として、実習記録のあり方や到達度などより詳細な指導内容を共有していくことが挙げられた。
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