講演・口頭発表等[R]

基本情報

氏名 懸川 友人
氏名(カナ) カケガワ トモヒト
氏名(英語) Kakegawa Tomohito
所属 薬学部 医療薬学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル

創傷治癒を促進する合成ピリミジン化合物MS-820の細胞内分布 

講演者

 

会議名

日本薬学会第133年会(横浜)

発表年月日

2013/03/30

開催年月日(From)

 

開催年月日(To)

 

招待の有無

 

記述言語

 

国名

 

会議区分

 

国際共著

 

会議種別

 

主催者

 

開催地

 

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形式

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概要

【目的】合成ピリミジン化合物、MS-820; 2-piperadino-7-methyl-6-oxo-5,6- dihydro(7H) pyrrolo [2,3-d]pyrimidinemaleateは、増殖因子の作用を増幅することで組織傷害の修復・再生や創傷治癒を促進することが知られているが、その作用機構は不明な点が残されている。今回はMS-820の細胞内での作用部位を明らかにするために、MS-820の可視化を試みた。
【方法】MS-820はdimer化して赤色になり、ヒトケラチノサイトHaCaT培養系でのUVB照射実験から、蛍光顕微鏡下での観察が可能と予測された。共焦点レーザー顕微鏡では励起光543nmにおいて、一方通常の蛍光顕微鏡ではローダミンレッドの観察条件で、可視化が可能であった。使用細胞(HaCaT、ヒト子宮頸がん由来HeLa、マウス骨芽様細胞MC3T3-E1、マウス神経芽細胞NS20Y)には、終濃度25μMでMS-820を添加した。細胞内マーカーの観察にはFITC結合二次抗体を用いた。
【結果・考察】使用した細胞のいずれに対しても、MS-820は静止中、分裂中の生細胞或いは固定後細胞の核を染めた。NucleoliやCajal bodiesの判別はできなかった。共焦点レーザー顕微鏡により、FITC結合二次抗体による二重染色で観察したところ、ELAV-like 1(HuR)と一部分の重複が認められたが、SRSF2(SC35)との重複は認められなかった。以上の結果よりMS-820は、chromatinとspecklesに存在する可能性が示唆された。MS-820単独では修復・再生や創傷治癒の促進作用を示さないという既知の知見に鑑み、作用点の解明のため、トランスクリプトーム解析を行う予定である。

主要業績フラグ