講演・口頭発表等[R]

基本情報

氏名 懸川 友人
氏名(カナ) カケガワ トモヒト
氏名(英語) Kakegawa Tomohito
所属 薬学部 医療薬学科
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル

Alpinone acetateの生物作用の予測 

講演者

 

会議名

第30回日本香辛料研究会(京都)

発表年月日

2015/12/12

開催年月日(From)

 

開催年月日(To)

 

招待の有無

 

記述言語

 

国名

 

会議区分

 

国際共著

 

会議種別

 

主催者

 

開催地

 

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形式

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概要

【目的】我々は薬用・香辛料として用いられているAlpinia属植物について研究を進め,伊豆宿砂(Alpinia japonica)の活性物質の探索により,alpinone acetateが,炎症に対する抑制効果をもつことを明らかにした.今回は更に薬理作用を予測するためalpinone acetateとhydrocortisoneについて,単球系細胞に対する遺伝子発現への影響を網羅的解析により比較検討した.
【方法】ヒト単球系白血病THP-1細胞をlipopolysaccaride (LPS;大腸菌O-111由来, 5 micro g/ml)の存在下,100nMのalpinone acetateあるいはhydrocortisone添加の有無で3時間培養後,細胞質を抽出し,更にショ糖密度勾配により分離後,リボソームが3個以上結合したRNAを分取した.各フラクション中の全RNAを抽出後,DNA microarray を用いてmRNA発現を解析した.その解析結果をもとに,Filgen社のGenMAPP Pathway解析を行った.
【結果・考察】Pathway解析により,①LPSのみの添加に対して alpinone acetateおよびhydrocortisoneの添加によりPathwayはそれぞれ8および9種について有意な変化を認めた.それらのうちType II interferon signaling,Allograft Rejection,Cytokines and Inflammatory Response,Regulation of toll-like receptor signaling pathway,Complement and Coagulation CascadesおよびApoptosisの6種は,alpinone acetateおよびhydrocortisoneに共通して有意な変化が認められ,このときType II interferon signalingに関係する遺伝子発現が最も多く調節を受けた.さらにalpinone acetateおよびhydrocortisoneにより共通に41種の遺伝子が負に,155種の遺伝子が正に発現が調節された.②hydrocortisone vs alpinone acetateの直接比較ではDiurnally Regulated Genes with Circadian Orthologs,Glutathione metabolism及びFSH signaling pathwayにおいて有意な変化を認めた.これは10種の遺伝子が負に,5種の遺伝子が正に発現が調節されたことに因った.
以上より,alpinone acetateは,hydrocortisone が発現調節能を示したTHP-1細胞の遺伝子の過半数に対して同様の発現調節作用を示したことから,hydrocortisoneに類似した薬理作用を持つ可能性が示唆された.

共同研究につき本人担当部分の抽出不可能

主要業績フラグ