大腸菌cadBA遺伝子は、外部環境の低pH、嫌気的、および過剰リジン存在の条件下転写レベルで誘導される。cadオペロンの遺伝子発現がCO2によって調節されることが提案された。これを検討するために、ヘムが不十分な突然変異体(cadB-lacZ融合遺伝子)を構築し、その発現を様々な条件の下で測定した。結果は、ヘムが不十分な突然変異体の-ガラクトシダーゼ活動が酸性pHで好気的条件の下の、野生株のそれより高かった。その発現は酸素を欠乏する条件下では、ヘムの欠陥によって増加しなかった。対照的に、CO2が供給された時、その発現は減少した。さらに、cadオペロンの発現は、酸性環境(pH5.5)で浸透圧によってほとんど影響を受けなかった。私たちの結果は、酸性環境でCO2がcadオペロンの発現を抑えることを実証するかもしれない。
(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)