休止期のTリンパ球および繊維芽細胞を細胞分裂活性化した後、翻訳されていないサブリボソームの粒子から、リボソーム蛋白質L32 mRNAがポリソームへ移動する。ラウス肉腫ウィルス(RSV)のlong terminal repeatの支配下にマウスのL32 cDNAを含むプラスミドを構築し、マウス3T3繊維芽細胞へ導入した。RSV-L32から転写されたmRNAは内在性のL32 mRNAに類似して、細胞分裂の活性化に応じてサブリボソームの粒子からポリソームへ移動した。polypyrimidine領域を含むL32 5'-非翻訳領域の最初の34ヌクレオチドを含んでいる放射性RNAプローブによる検討により、特に約56kDaの蛋白質と結合が明らかとなった。この蛋白質は、種々の生化学の機能を備えたpolyribopyrimidineを結合する蛋白質の新ファミリーのメンバーとなる可能性がある。
vol. 267 pp508~514(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)