腸内球菌が、酸性環境下で生育するためには、細胞内をpH7.6付近に調節する必要がある。細胞内がpH7.6より低下すると、H+を排出するH+-ATPaseの量が増える。その結果、H+の排出が促進され、細胞内はpH7.6に戻される。本論文では、細胞内pHの低下に伴うH+-ATPase量の増加の仕組みを調べた。その結果、これまで報告のないまったく新しい仕組み、即ちpHの低下によりH+-ATPaseの分子集合が促進され、その結果酵素量が増加することがわかった。
vol.259 pp262~268 (共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)