ヒトおよびニホンザルの肝臓ミクロソームによるプロプラノロール(PL)酸化でのenantioselectivityを比較検討した。その結果 、
enantioselectivityを備えたヒト肝臓およびニホンザル肝臓ミクロソームによってPLのナフタリン環の酸化におけるenantioselectivityが逆になった。ヒト肝臓ミクロソーム中のPL enantiomer体の酸化反応はすべて二相性を示したのに対し、ニホンザル肝臓ミクロソームのS(-)-PLは二層性であったが、 4環と5環のhydroxylationsは一層性だった。これらの結果より,同じP450 2Dながら、ヒトとニホンザルでPL分解のenantioselectivityが逆であることが示された。
vol.127 pp73~90(共同研究につき本人担当部分の抽出不可能)