ワサビ辛味成分アリルイソチオシアネートによるラット胃粘膜炎症の惹起 ―機能性ディスペプシア病態モデル動物の開発に向けて―
○田嶋公人、高野翔太、竹内徹也、大曽根健矢、松本健次郎、堀江俊治
第7回機能性ディスペプシア研究会(島根・ビッグハート出雲)
[概要] ワサビ辛味成分アリルイソチオシアネート (AITC)は、ラット胃粘膜において血流増大と血管透過性の亢進を誘起し、胃粘膜炎症を惹起することが判明した。特に、AITC (10 mM) の胃内適用は肉眼的損傷および酸の粘膜下浸潤を誘起せず、胃粘膜微小炎症を引き起こした。本病態モデルは、さらに検討することにより機能性ディスペプシアモデルになる可能性がある。