【目的】食生活の改善を目指し健康日本21や食事バランスガイドなどの指針が示される一方で、望ましい食生活は広範な食行動に跨る。本研究では、大学生が望ましい食生活をどのように定義しているのかを検討し、対象者の運動実施状況が望ましい食生活の定義に及ぼす影響についても併せて検討した。【方法】大学生646名を対象に質問紙調査を行った。望ましい食生活の定義には因子分析を用い、運動実施の影響については実施状況から対象者を3群に割付け、共分散分析を用い検討した。【結果】望ましい食生活は、食事栄養因子と態度因子の2因子構造であることが確認された。身体活動量の高いA群の食事栄養因子得点は中等度のR群に比して高値を示した。またA群の栄養素等摂取量は高値を示し、栄養素密度においてはたんぱく質とカルシウムで高値を示し、脂質では低値をした。【考察】A群は「望ましい食生活」において食事や栄養を重視する傾向にあり、またスポーツを行う上で目的に適った食事をしていることが示唆された。これらの結果から、大学生を対象とした食支援には対象者の身体活動量を考慮することが望ましいと考えられる。