価値観の多様化がすすむなか、社会福祉士が今後取り扱う社会状況についてはより問題が雑化することが予想される。国家試験で測定することが難しいこの態度の教育に対し、養成に関わる者に課せられている責任は大きいが、社会福祉士の倫理教育は、医療分野の倫理教育が独立した教育科目を設置しているような、独自の教育方法を見出していない。そこで、社会福祉士養成における倫理教育の在りかたを検討するに当たり、まず今日どのように倫理問題が取り扱われているのか、その実態を明らかにすることを本研究目的とする。本研究では、社会福祉士の養成テキストに登場する専門職の倫理教育に関する記述を対象として形態素分析を行い、度数の集計を行った。