肖像画とは絵画や彫刻において,特定の人物の姿を写すことを目的として作られた像をいうが,外貌の忠実な再現を前提としながらも,社会的評価や価値観の経年変化により像は変遷する. そして像は制作者が人物をどのように分析,人間性の一面に着目,強調するかにより描き顕され,視覚芸術作品となる.着目するべきことは,制作者が現存する人物の記録から読み解く人物像により表現は変化する点にある.
本制作おいてモチーフとした人物Theodore “Teddy” Rooseveltの調査・人物像の分析と制作にいたるまでのプロセスから肖像表現に必要な人物の分析要素を考察する.