目的:スチーム式足浴(以下足浴とする)の実施時間が身体に与える影響、および冷え症自覚の有無による関連について検証した。
結果:冷え症自覚の有無により2群に分け、体表温度・深部体温を比較したところ、15分足浴と30分足浴の双方とも、体表温度では冷え症自覚あり群は自覚なし群に比し高温に推移した。深部体温では冷え症自覚あり群は自覚なし群に比し低温に推移した。
考察:足浴時間の違いにより、実施後の体表温度・深部体温・心拍数、拡張期血圧、収縮期血圧に有意な差はないことから、実施後1時間の体温維持を目的とした15分の足浴の有効性が示唆された。冷え症自覚あり群の実施後1時間の体表温度は自覚なし群に比し高温に推移し、深部体温は低温に推移する傾向から、冷え症自覚者への足浴はこの傾向を留意して実施する必要があると考える。