平成 29 年度より実施している「大学生アスリートのスポーツキャリアアップ支援プログラムの構築」と並行し,大学生アスリートを対象としたバランス機能への着目に特化した分析を実施した.検証課題は,1. 本学アスリートのバランス機能とスポーツ傷害発症状況について調査をすること, 2. バランス機能の成績に関連する課題動作特性および柔軟性・筋力などの身体的特性を明らかにすることにした. 本研究結果より,本学アスリートのバランス機能はこれまでの報告に比べて低く,また,スポーツ傷害発症数が多い傾向にあることが明らかになった.このことから,本学アスリートのスポーツ傷害発症予防において,バランス機能の向上に対する取り組みが必要であると考えられた.また,本研究によってバランス機能に関わる課題動作特性や身体的特性が明らかとなり,これらの結果はバランス機能の向上に対する着目点として活用できる可能性が考えられた.