【はじめに】3歳から12歳までの健常男女児のPeak Cough Flow(PCF)を調査したので報告する.【方法】127名に,努力性肺活量,PCFの計測を行い,3-6歳(グループA),7-9歳(グループB),10-12歳(グループC)に分類し,PCFと身長,体重,年齢,努力性肺活量,呼気流量,PEF,最大呼気流量とのSpearman相関分析を有意水準5%で行った.【結果】PCFは,グループA(男児151.0±13.9ml,女児167.5±18.3ml),グループB(男児264.4±11.2ml,女児225.8±12.7ml),グループC(男児295.9±19.1ml,女児333.2±19.1ml)で,努力性肺活量,呼気流量,PEF,最大呼気流量と同様に年齢と共に増大を認めた.PCFとの相関関係は,グループA男児で全てに相関を認め,女児では体重とPEFに相関を認めず,その他は相関を認めた.グループB男児は努力性肺活量,呼気流量,PEFに強い相関を,最大呼気流量に弱い相関を認め,女児では年齢以外の全てに相関を認めた.グループC男児は身長,体重のみに相関を認め,女児は全てに相関を認めなかった.【結論】3歳から12歳までの健常男女児のPCFは年齢と共に増大し,呼吸機能指標と相関関係にあることが示された.