透析患者は水分制限が必要であり,適切な水分補給が必要になってくる.暑い時期になり発汗も著明になっているが水分制限を厳守し熱中症を発症してしまうこともあることから,皮膚局所の発汗量から全身発汗量の測定が可能になれば,適切な水分補給に繋がると考え,前腕の皮膚水分喪失量と簡易計測パッチによる全身発汗量との関連性について検討した.その結果両者に相関関係が認められ,前腕部貼付パッチから全身発汗量を推定できることが明らかになった.このことから,簡易計測パッチを用いて発汗による脱水量を推定し,水分補給することで,透析患者の熱中症発症予防に貢献する可能性への示唆を得た.担当部分:研究計画,論文作成を行った.
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