日本のシルクロード 富岡製糸場と絹産業遺産群
世界遺産の功罪について、観光、環境、地域振興、開発と保護など多角的な視点から検証し、登録の是非や課題について問題提起をしている。とりわけ日本で自治体や地域がブームに踊らされて、安易に世界遺産登録を目指す風潮に警鐘を鳴らす内容となっている。また、石見銀山が逆転登録を果たした一方で、平泉が登録延期となった事情について詳しく解説するなど、政治性を帯びてきている世界遺産の登録のあり方にも、一石を投じている。(全292P)
中央公論新社