高齢者における重心移動範囲と足周囲筋活動との関係
日本人間工学会関東支部第32回大会
高齢者の随意的な足圧中心移動時における足部の役割を筋活動から検討した。対象は健常高齢者17名、若年者15名。若年者が母趾外転筋の活動を大きくして、側方への重心移動を行っていたのに対し、高齢者では前脛骨筋および周囲筋群を大きく活動させていた。このことから、高齢者では足関節周囲の選択的な活動が難しく、包括的な収縮により、足部の安定性を得ていたことが考えられた。