漁業地区で暮らす高齢者の互助は どのように行われているか
第82回 日本公衆衛生学会
高齢化率の高い漁業地区において、そこに暮らす高齢者の互助の実態を明らかにすることを目的に住民および民生委員にインタビュー調査を実施した。近隣を気にかけて助け合っている住民は、漁業産業の地区で互助が営まれてきた経験が、現在の互助の行為に影響していると推察される。一方、交流の場が少なくなったうえに、互酬性に対する価値観が異なるため、手助けを拒否されることもあり、現在は互助が減ってきたと考えられる。