「北海道・天塩原野における農業経営と社会 雄信内の事例(明治三十年代から戦前まで)を中心に
天塩の開拓地では、当初入植した同一地域出身者による開拓団が多くの離村者を出したことで崩壊する一方、多様な出身地を持つ個人開拓者が流入し、新たな開拓者社会が再編成され、その後も社会状況の変化に影響されつつ、解体と再編を繰り返してきた。この過程を、開拓第一世代、第二世代の話者より聞き取った家族史、生活史から再構成し、現代の都市社会にも通じる当該社会の特徴について考察を行った。pp.19~43
『史境』25号(歴史人類学会)