Conference

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Name Kakegawa Tomohito
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Title

実験創傷系における受傷から1時間以内の遺伝子発現変化に基づく治癒過程の再評価 

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第44回日本創傷治癒学会(仙台)

Publication Date

2014/12/03

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Summary

目的】創傷治癒過程において、受傷シグナルに対する最初の応答機構は不明な点が多い。我々は、培養ヒトケラチノサイト(HaCaT)細胞を用いた予備的実験で、実験創傷から25分以内の翻訳及び50分以内の転写過程が治癒過程に重要である可能性を示した。本研究では、受傷応答の際の遺伝子発現の調節機構を検討するため、トランスクリプトー厶解析(全mRNAのDNAマイクロアレイを用いた網羅的解析)及びトランスレートー厶解析(翻訳中のmRNAの同解析)を行った。
【方法】HaCaT細胞を1)コンフルエントまで培養した後に円形の剥離を作成し、その後1時間まで翻訳または転写阻害剤を20分毎にパルス処理し、創傷治癒への経時的影響を検討した。2)1)の実験創傷治癒系において、創傷作成0.5~16時間後に細胞の全mRNA及びポリリボソームに結合したmRNAを抽出し、それぞれDNA マイクロアレイを用いた網羅的解析を行った。
【結果】1)受傷後5~25分の翻訳発現及び30~50分の転写発現を阻害した場合、それぞれ治癒の遅れが観察された。2)54,359プローブを用いたトランススクリプトーム解析では、発現が創傷作成後30分及び6時間に半分以下に減少/2 倍以上に増加したプローブ数は、それぞれ1,170/1,397及び1,634/3,678であった。一方、トランスレートー厶解析での創傷作成後30分及び3時間での同様のプローブ数は、それぞれ6,146/4,897及び5,383/4,880であった。
【結論】遺伝子の転写発現は治癒過程で経時的に増加したが、翻訳中のmRNA数は減少した。また、翻訳状態が変化したプローブが転写状態に比べ多かった。このため、受傷後5~25分に、mRNA翻訳効率の大規模な転換が起きている可能性が考えられた。この転換の機構を明らかにすることにより、より有効な治療薬等の開発が可能と考える。

共同研究につき本人担当部分の抽出不可能

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