無細胞タンパク質合成系における複素環化合物の影響の検討　

日本薬学会第140年会

　近年、無細胞蛋白質合成系は、遺伝子からタンパク質を簡便かつ大量に得ることからできる方法として、着目されつつある手法である。これら無細胞の系では、細胞のタンパク質合成系の部分のみが抽出されており、様々な物質を添加することで容易にタンパク質合成に及ぼす影響を調べることが可能であることから、タンパク質合成系の機構解明にも用いられている。今回は、無細胞蛋白質合成系中に種々の複素環化合物類を添加し、タンパク質合成量を比較検討することで、複素環中に含まれる元素の違いがタンパク質合成にどのような影響を及ぼすかについて基礎的な検討を行った。