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Name Kensuke Sakai
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Title

育成期サッカー選手を対象とした 望ましい食行動の定着を目指した非対面型介入研究 

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第67回日本体力医学会(岐阜)

Publication Date

2012/09/14

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International Collaboration

 

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Summary

【目的】育成期サッカー選手を対象とする望ましい食生活の定着を目指した効果的な支援方法や介入プログラムについては、これまでに報告されていない。渡辺の報告では、望ましい食生活に関する行動変容段階は、社会的・心理的要因として食品利用性や自己効力感、ソーシャルサポートなどが強く影響することが報告された。そこで本研究では、これら要因の強化を目的として作成した紙面媒体の提供が、環境の異なる育成期サッカー選手の行動変容段階および社会的・心理的要因、さらに栄養素等摂取状況に及ぼす影響について検討した。
【方法】日本中学校体育連盟(JPA)、日本クラブユース連盟(JCY)、Jクラブ(J)に所属する中学校サッカー選手およびその保護者122組を対象に介入研究を実施した。介入期間は平成23年8月から平成24年2月までの6ヶ月間とし、具体的介入方法として選手に隔週で食と栄養に関するドリルワークを配布し、回収、添削後にフィードバックシートとともに返却した(全12回)。保護者には、隔週で食と栄養に関する情報レターを提供し、一般的な知識や参考となるお弁当情報を紹介した(全12回)。介入の効果測定は渡辺(2012年JIU卒論発表資料)が作成した調査票を用いて行った。全ての調査票の回収率は77.0%(JPA: 27.0%、JCY: 28.7%、J: 17.2%)で、これらを解析対象とした。
【結果】JおよびJCY、JPAの望ましい食生活に関する変容段階の実行期+維持期に属する選手の割合はそれぞれ44.2%から64.8%、33.9%から59.4%、31.8%から42.1%と増加した。しかしながら社会的・心理的要因については介入の主効果で有意を示す要因は確認されなかった。交互作用については望ましい食事、意思決定のバランス、自己効力感で統計的有意差が確認された。介入前後の比較では、Jの意思決定のバランスと知識、JCYの食品利用性で有意な上昇が確認された。一方、栄養素等摂取状況については、日本人の食事摂取基準に基づく適正摂取者の割合で、ビタミンCの減少(JCY)、ビタミンB2の増加(JPA)が確認されるにとどまった。
【結論・考察】本研究の結果、6ヶ月間の情報提供による介入は育成期サッカー選手の望ましい食生活に関する行動変容段階に影響を及ぼすことが確認されたが、社会的・心理的要因との関係性や栄養素等摂取状況との明確な関係性は示されなかった。行動変容段階と栄養素等摂取状況の関係性については、調査実施時期が8月、2月と異なる季節の為、結果に影響したと考えられる。また、行動変容段階と社会的・心理的要因との関係性については、対象者のピリオダイゼーションが異なることが影響したと考えられる。すなわち、介入後調査の2月はJおよびJCYでは新チームへの移行時期であり、トレーニング強度としては低い状況にある一方で、JPAは9月に新チームを形成し、2月は強化トレーニング期であった。これらのトレーニング内容が結果に影響を及ぼしたことは否定できない。介入支援は現在も継続中であり、12ヶ月後の結果で再評価する必要があると考えられる。
る。

Major Achivement